襲の猛火に包まれても、逃げずに火を消せ!
安全な地下鉄駅への避難禁止された
―― NHK「ごちそうさん」で描かれた、防空法 の真実



  2014年2月に放送されたNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」が反響を呼びました。大阪大空襲の場面で、市民が地下鉄の駅へ逃げることが禁止されたエピソードが出てきたのです。
 これは、当時の「防空法制」によるものでした。ドラマでは、め以子(杏)たち家族は強く交渉し地下鉄で逃げることができましたが、当時の市民の圧倒的多数は、そのような行動をとれませんでした。 


真珠湾攻撃の前に、帝国議会で表明された
   ―― 「地下鉄への避難禁止」 の方針

 大空襲より3年以上前、真珠湾攻撃による日米開戦の前月に、帝国議会(当時の国会)で政府委員は「空襲時には地下鉄の駅や施設を避難場所に使わない」という政府方針が示されました。 議員からは疑問の声も上がりましたが、この政府方針は終戦時まで変わることはありませんでした。
 上の新聞記事は、昭和16年11月18日付の朝日新聞です。一面に大きく「空襲下における地下鉄避難行わず」と書かれています。当時は、「空襲のときは地下鉄の駅へ逃げれば助かるのでは」と思う人もいて、帝国議会の審議が注目されていたのですが、その希望は否定されてしまったのです。
 書籍「逃げるな、火を消せ――戦時下トンデモ防空法」123ページ以下で、当時の質疑が紹介されています。

 その後、太平洋戦争が激化していくと、「空襲からの避難を許さない」という方針は強化されます。 昭和19年6月に立案された「中央防空計画」の第127条にも、「地下鉄道の施設は、これを待避または避難の場所として使用させない」という方針が明記されています(↓下の写真参照)。


ロンドンでは、地下鉄へ市民が避難した
 ・・・日本の防空法は冷酷

  英国ロンドンでは、1940年にドイツによる空襲が始まり、地下駅への避難が認められました。これと比べると、日本政府の方針は、あまりにも冷酷ではないでしょうか。ロンドン地下鉄へ避難した市民(写真)
 「空襲は怖くない」という安全神話と、空襲の悲惨さを隠す情報統制。ドラマ「ごちそうさん」に出てくる西門悠太郎さんのような科学者でも、焼夷弾や空襲の危険性をありのままに語ることは禁止されていたのです。⇒ NHK朝ドラ「ごちそうさん」と防空法
 2016年11月の新刊書「逃げるな、火を消せ――戦時下トンデモ防空法」にも、これらの経緯が詳しく紹介されています。ぜひ、お読みください。



『逃げるな、火を消せ
  ―― 戦時下 トンデモ 防空法』

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